台湾知的財産局が受理した2021年の専利・商標出願概況
2022/02/15 IP 統計www.tipo.gov.tw/tw/cp-87-902546-5d3ea-1.html
2021年に台湾知的財産局が受理した専利(特許・意匠・実用新案)出願件数は72,613件(前年比1%増)で、そのうち特許が49,116件(前年比5%増)、実用新案(15,796件)、意匠(7,701件)でそれぞれ前年比10%減、同比4%減となった。また商標登録出願件数は95,917件で、1999年に台湾知的財産局に改編改名して以来の最高を記録した。審査実績においては、特許の平均審査終結期間は14ヵ月を維持、商標は6.2ヵ月に短縮され、出願人に迅速で良質な審査サービスを提供している。
一、 台湾人出願人による特許出願件数は2014年以来の最高となり、企業・研究機関はいずれも増加
台湾人出願人による特許出願件数は19,547件で2014年以来の最高を記録した。これは、企業が前年比6%増(そのうち大企業の件数は9%増の成長)で、5年連続のプラス成長となったほか、研究機関も前年比2%増となったことが要因であった。また、実用新案は14,543件、意匠は3,534件で、それぞれ前年比12%減、同比10%減となり、その主因は企業が前年比8~10%減、個人が同比16%減少したことであった。また、外国人による特許、実用新案、意匠出願件数はそれぞれ29,569件(前年比7%増)、1,253件(前年比13%増)、4,167件(前年比2%増)といずれもプラス成長となった。
二、 日本が外国人による専利出願件数のトップ
専利出願人を国籍別でみると、日本が引き続き外国人のトップとなり、3種類の専利(特許、実用新案、意匠)の出願件数は13,324件となった。次いで米国(7,986件)、中国(4,253件)となり、4位の韓国(2,388件)は前年比27%増と外国人による専利出願件数上位5ヵ国(地域)の最高となった。専利別でみると、特許及び意匠の出願件数はいずれも日本がトップで、実用新案は中国が最多となった。
三、 台湾人・外国人による商標登録出願件数はいずれも増加、過去最高を記録
商標では、台湾の商標登録出願受理件数は95,917件(123,217区分)、前年同期比2%増となり、これは台湾人による出願件数が73,374件(前年比2%増)、外国人による出願件数が22,543件(前年比3%増)といずれもプラス成長したことが主因である。
台湾における商標登録出願件数の上位5ヵ国(地域)では、中国が4,929件(前年比8%増)で1位となった。米国も前年比6%増の4,032件となり、2位に躍り出て、日本(3,437件、前年比14%減)を超えた。
四、 商標登録出願最多の区分:台湾人:第35類企業経営、外国人:第9類コンピュータ及びテクノロジー製品
台湾人による商標登録出願上位5区分は、第35類(広告、企業経営等)が15,034区分と最多で、前年比も13%増でトップとなった。台湾法人では統一企業(567区分)が最多で、次いで全家便利商店(ファミリーマート、180区分)、金車公司(147区分)となった。
外国人による商標登録出願上位5区分は、第9類(コンピュータ及びテクノロジー製品等)が4,502区分と最も多く、第42類(科学及び技術的サービス)は前年比20%増と成長率が最高となった。外国法人のうち、兔女孩が(135区分)で最も多く、小米科技(Xiaomi、132区分)、資生堂(107区分)がこれに次いだ。
五、 専利商標審査の安定的で効率的な審査終結時間の維持で、企業の迅速な産業ポートフォリオ展開の一助に
台湾知的財産局は全力で審査にあたり、積極的に効率アップを図り、特許の平均審査終結期間を14ヵ月に維持したほか、商標については6.2ヵ月と2009年以来の最短を記録し、特許及び商標の審査待ち案件数をいずれも5万件レベルに維持し企業が速やかに権利を取得し、産業ポートフォリオを展開するための一助となった。
台湾知的財産局公布の110年(2021年)専利商標出願概況の詳細については、上記リンク先の台湾知的財産局サイトの檔案下載(ファイルダウンロード)「受理專利商標申請概況(圖表)」(中国語)を参照。
※本文章は『台湾知的財産権ニュース』から転載されたものです。