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2023年上半期の知的財産権趨勢

2023/07/28 IP 統計

www.tipo.gov.tw/tw/cp-85-924793-10f25-1.html

 

2023年上半期における台湾で受理した3種の専利出願(特許、実用新案、意匠を含む)の合計は34,611件で、前年同期比0.4%の微減となり、そのうち特許は24,256件で同0.2%微減となった。商標出願は44,653件で同4%減となった。特許出願については、台湾の台積電(TSMC)の出願が1,171件で、台湾法人による出願で連続7年首位となっており、外国法人においては、サムスン電子が430件で初めて第1位となった。商標については、台湾人出願人では統一企業が239件、外国人出願人では上汽通用五菱汽車が84件で、それぞれ最多となった。

 

<専利出願>

台湾人による意匠出願件数が9%増

台湾で受理した3種の専利出願(特許、実用新案、意匠を含む)合計34,611件のうち、件数が最も多かったのは特許出願の24,256件(前年同期比0.2%微減)で、台湾人による出願(9,390件)と外国人による出願(14,866件)の件数の変化は大きくはなかった(表1参照)。また、意匠出願件数は3,508件で同2%増となっており、主に台湾人出願人による出願件数が9%増加したが、実用新案は減少した。

 

台湾人出願人による特許ではTSMC、意匠ではAcerが最多

台湾人出願人による特許出願件数上位10位については、TSMC1,171件で、上半期で言うと7年連続第1位となった。聯発科技(メディアテック)は321件(114%増)で成長幅が最大となり(図2参照)、はじめて300件以上を突破した。また、群創(イノラックス:181件)、英業達(インベンテック:132件)も、それぞれ2016年以来の当該企業における過去最高記録を達成し、輝かしい成長を見せた。

 

台湾人出願人による意匠出願件数上位5位において、宏碁(Acer55件)が連続第1位となり、聯府塑膠(keyway44件)の成長率が76%増で最大となり(図3参照)、また、樹徳科大(23件)の件数は2016年以来の最多となった。

 

台湾法人、研究機関及び金融三業の特許出願件数はいずれもプラス成長

台湾人出願人による特許出願件数は、企業(7,635件)及び研究機関(147件)が、前年同期比それぞれ2%増と12%増の成長となったが、高等教育機関(736件)は減少した。企業による出願件数について、大企業(6,266件)及び中小企業(1,369件)はそれぞれ2%増と3%増で小幅な成長となった。高等教育機関については、清華大学(58件)が連続首位を守り、長庚科大(22件)が私立学校のトップとなり100%増の成長率最多となった(表3参照)。研究機関については、工研院(ITRI67件)がその他の出願人をリードした(表4参照)。このほかに、金融三業(87件)は4%増で、兆豊銀行(17件)が最多となった(表5、図4参照)。

 

外国人出願人による特許ではサムスン電子、意匠ではカルティエが最多

外国人出願人による特許出願件数は14,866件で、前年同期比1%減となった(表1参照)。国(地域)別上位5位においては、日本からの出願が6,216件で最多となり、中国(1,683件)と韓国(1,263件)がいずれも2割に近い成長率となった(図1参照)。出願件数上位10位において、韓国のサムスン電子(430件)が、初の400件突破で第1位となり、当社史上最高記録となった。また、韓国の韓領(159件)の成長率が238%で最大となり、第6位の順位も2016年以来最高となった(図2参照)。このほかに中国の西安奕斯偉科技(126件)は初の上位10位へのランクインとなった(図2参照)。

 

また、意匠出願件数上位5位においては、スイスのカルティエが72件で最多となり、この件数は当社史上最多、かつ、初の第1位となった。米国のアップル(40件)は前年同期が比較的少なかったことも影響し、1,233%増の成長率最高となった(図3参照)。

 

<商標出願>

商標出願件数が減少

台湾が受理した商標出願件数は44,653件(56,198区分)で、前年同期比4%減となり3年連続のプラス成長後の初の減少へと転じた。また、台湾人(35,169件)及び外国人(9,484件)の出願人による件数のいずれもマイナス成長となった(表1参照)。

 

台湾人による商標出願件数は統一企業が最多

台湾人出願人による商標出願件数上位10位の件数は、ほぼプラス成長となっており、統一企業が239件で再度第1位となった(表7参照)。台湾人による出願区分では、第35類(広告、企業経営及び小売卸役務等)が7,162件で最多となった(図5参照)。

 

外国人による商標出願件数は上汽通用五菱汽車が最多

外国人出願人による商標出願では、中国が2,391件で最多となった(図1参照)。上位10社の出願人の出願件数はいずれもプラス成長で、中国の上汽通用五菱汽車が84件で第1位となった(表8参照)。外国人による出願区分では、第9類(コンピュータ及びテクノロジー商品など)が1,895件で最多となった(図5参照)。

 

台湾人・外国人による商標出願件数はそれぞれ「農業食材」と「技術研究」産業に集中

台湾で受理した商標出願は、依然として「農業食材」(12,198件)が各産業を抑えて最多となっており、次いで「商業金融」(9,374件)及び「健康医療事務」(8,936件)等となっている(図6参照)。台湾人出願人は「農業食材」産業(10,246件)へのポートフォリオ展開に最も積極的で、主にレストラン及び宿泊の商標が比較的多い。一方で外国人出願人では「技術研究」産業(3,106件)が最多となった(図7参照)。

 

本文章は『台湾知的財産権情報サイト』から転載されたものです。

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