実務情報

You deserve to have all the best profession

WIPI 2023と直近5年の台湾産業における商標出願動向分析

2024/01/15 IP 統計

www.tipo.gov.tw/tw/cp-85-932884-43967-1.html

 

WIPO2023116日に公布した2023年の世界知的財産権指標報告(World Intellectual Property Indicators 2023WIPI 2023)は、2022年における世界の商標方面の出願総数、登録総数、平均OA期間及び審査終結期間、審理結果統計、各国GDP平均類別数及び一人当たりの類別数等の資料を公開している。そこで台湾の2022年データとWIPI 2023について、簡単な分析及び比較を行い、「20182022年における産業の商標出願の趨勢分析」報告を提出する。観察ポイントは以下のとおり:

 

一、2022年世界の商標出願件数及び区分数について、2009年より12年連続で続いた成長傾向に終止符が打たれ、2020年と2021年の2年間に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)関連の出願が激増した後、2022年の商標出願件数は前年比15.7%減及び区分数は前年比14.5%減の大幅減少となった。商標出願はすでに比較的正常な水準にまで回復しているが、出願件数は2008年の3倍半となった。中国の商標出願区分数は751.3万件あまりに達し、依然として1位を占め、2位米国の76.7万区分の10倍近くも多く、台湾の出願区分数は12.2万件あまりで、世界18位にとなり前年比で順位を1つ下げた。また、台湾の登録区分数は10.2万区分超となり、同様に世界18位となった。

 

二、2022年の台湾の商標出願件数及び区分数はそれぞれ前年比1.17%減、0.68%減となったが、直近5年間の出願件数の成長幅は11.7%となり、区分数は11.2%成長し、出願件数の成長幅は依然として高水準となった。

 

三、台湾における外国人出願とWIPOにおける非母国出願の上位4大産業区分は同様で、順に「技術研究」、「健康医療事務」、「服飾装飾品」、「レジャー教育」で、構成比も同様となった。国際平均水準と比較し、台湾における外国人出願の「健康医療事務」分野の占める割合はWIPOデータより多く、外国人出願人が台湾での当該分野におけるブランド発展の潜在力を重視していることを示している。

 

世界は20192021年までコロナウイルス感染症の影響を受け、短期間の間、産業は打撃を受け、経済・貿易は衰退することとなったものの、企業は引き続きビジネスチャンスを求め、積極的な起業家精神をもって、コロナウイルス感染対策で必要な商品やサービスを開拓し、世界の商標出願の動きは激増しピークに達した。2022年に感染状況が落ち着いた後、企業は依然として高インフレ率、生活コスト上昇などを含む経済危機と地政学の不安定さに直面し、世界経済は完全に回復していないものの、世界では依然として1,550万超の区分を含む1,180万件近くもの商標出願がなされている。一方で、台湾全体の経済はわずかながら影響を受けたが、経済・貿易活動は少しずつ正常に回復し、年間の出願件数は9.5万件に達し、区分数は12万区分を超え、世界18位にランクインした。外国人による商標出願の区分数が占める割合は29%と小幅に減少したが、台湾は民主主義法治及びクリーンな制度が完備されており、経済環境は開放的で透明性が高く、最近の政策・施策も積極的に外国企業の台湾投資を推進しており、またアジア太平洋の戦略的に重要な立場にあり、知的財産権の保護についてもトップクラスで、長期的にみても積極的なプラス成長が見込まれる。

当該分析に関心がある方は、下記リンク先の「商標主題網」の中の「産業申請商標案件趨勢分析」(中国語)を参照のこと(https://topic.tipo.gov.tw/trademarks-tw/lp-914-201.html)。近年の出願傾向と最近の産業発展を通じて、産業情勢、ブランド発展及び市場動向の評価を理解するための参考指標となっている。

 

本文章は『台湾知的財産権情報サイト』から転載されたもの
經通國際智慧產權事務所

透過行動條碼加入LINE

開啟LINE應用程式,接著至「其他」頁籤
中的「加入好友」選單掃描行動條碼。