TSMCが反撃 米GFを25の特許侵害で提訴
2019/10/07 台湾半導体受託生産最大手の台積電(TSMC)は1日、米GF(Global Foundries)に対し特許侵害訴訟を提起したと発表。9月30日に米国、ドイツ及びシンガポールで、GFがTSMCの有する40ナノメートル以下、特に12ナノ等の半導体製造に関わる25項目の特許を侵害しているとして侵害品の生産及び販売の差し止め及び実質的損害賠償を求めて訴訟を提起した。
今回の提訴は、8月末にGFが米国国際貿易委員会(ITC)等に、TSMCが自社の特許を侵害しているとして製品の輸入禁止令を求めて特許侵害訴訟を提起したことに対する反撃となる。ITCでは9月26日にGFに訴訟を受理し調査を開始することを決定した。
TSMCは、今回特許侵害訴訟を提起した25項目の特許について、自社が有する膨大な特許の一部に過ぎず、膨大な特許を後ろ盾にするTSMCに対しGFは苦戦するだろうと予告した。
また、米国に工場を構えるGFにITCが偏向しないよう、TSMCは自社の商業モデルにてブロードコム、クアルコム、アナログデバイセズ、ザイリンクス等の米国企業と提携し、米国に大量の高技能で高収入の就業機会の創造に協力し、また、過去5年で米国のサプライヤーに設備及びサービス調達で約200億米ドル(約2兆1,400億円)を投じたとアピールした。
※本文章は『台湾知的財産権ニュース(No.290)』から転載されたものです。