「銅鑼湾書店」商標をめぐる物議に知的財産局は識別性の立証必須と説明
2020/04/20 台湾かつて香港で中国共産党を批判する「禁書」を扱い閉店に追い込まれた「銅鑼湾書店」の林栄基店長が、台湾での再開に向け4月に知的財産局へ「銅鑼湾書店」商標を登録出願したところ、すでに先取り出願されており登録できないとのニュースが物議を醸しだしている。
これに対し、知的財産局商標組の劉蓁蓁組長は、次のように述べた。一般的に地名に普通名称を加えた商標は、出願人がこの商標は特殊で識別性又は関連性があると立証することができなければ商標登録されることはない。「銅鑼湾書店」を例にすると「銅鑼湾」は香港の地名で、「書店」は普通名称であるため、出願人は商標に識別性があることを立証する必要がある。また、通常、商標出願は出願から5カ月して審査に入るため、先取り出願された「銅鑼湾書店」商標はまだ審査待ちの段階である。また、「銅鑼湾書店」は過去に林栄基店長が香港で経営していた書店で、一連の事件により有名になったが、台湾で商標登録出願をする際には、やはり台湾の一般民衆が「銅鑼湾書店」を見てすぐに特定の役務提供者と結びつけることができることを立証して初めて登録することができる。
なお、林栄基店長の「銅鑼湾書店」は予定どおり、4月25日に開店する予定である。
※本文章は『台湾知的財産権ニュース』から転載されたものです。