ドメインネームの差押推進計画 違法サイトへのリンクを禁止
2021/08/22 台湾近年、オンラインコミュニティの活発な発展により、多くの違法者が詐欺、薬物取引又はポルノ犯罪に手を染め、多国籍企業が関与していることから、情報提供の要請が容易ではなく、捜査に困難をもたらしている。台湾高等検察署(以下、「高検署」と略す)は「ドメインネームの差押え」という新形態のテクノロジー捜査の推進を計画しており、特定の人が違法コンテンツを読み取れる特定のサイトにリンクできないようにし、大衆がこれらの犯罪コンテンツにアクセスするのを減少させることを目標としている。
内政部警政署刑事警察局は、昨年国内最大の映画・ドラマの海賊版視聴サイト「楓林網 (8 maple)」を摘発し、ドメインネーム差押えの成功事例として知られていた。しかし、法律関係者はサイトが見られない事はドメインネームの差押えとは言えず、これは警察側がサイト経営者を探し出し、ドメインネームの制御権を取得し、URLを法執行部門の設定したページにするという電磁記録的な変更にすぎないと指摘した。
真のドメインネームの差押えとは、該ドメインネームの登録管理機関を探し出し、該ドメインネームを制御する権限を取得することであるが、実際は非常に困難で、通常国外で発生することが多い。国内で発生する場合のやり方は、権利侵害コンテンツ、賭博サイト、悪意あるプログラム、ランディングページ等を大衆にアクセスさせず、危害の継続的発生を防止することである。
しかし、サイトのコンテンツが法律上の「有形物」として差押えることができるか否かは、現在、学術界及び実務界のいずれにおいても議論されており、高検署は今後、法的見解をまとめ、司法実務がドメインネームの「差押可能及び没収可能」の新しい観念を意識し受け入れることを望んでいる。
※本文章は『台湾知的財産権情報サイト』から転載されたものです。