任天堂「amiibo」フィギュアが大ヒット 警察は7,000枚近い模倣カードを押収
2019/02/11 台湾日本任天堂が製造・販売している携帯型ゲーム機は、大人から子供までに大人気であるが周辺商品も多様で、その中の「amiibo」のフィギュアにはチップが内蔵されており、ゲームプレーヤーが特定のキャラクターをゲーム機の取っ手のチップセンサーに置くと、そのキャラクターがゲームに登場することからプレイヤーからは大人気である。しかし、呉(35歳)という男はこれに目をつけ模倣商品を販売し、100万台湾元(約360万円)にものぼる利益を得ていた。保安警察第二総隊(以下、「保二総隊」と略称)が一斉捜索し7,000枚近いカードを押収した。
保二隊刑事警察大隊偵一隊によると、「amiibo」フィギュアは日本任天堂のNFC(Near - field communication、近距離無線通信)商品の名称で、主にフィギュア型で使用する。これらのフィギュアにはチップが内蔵され、プレイヤーはキャラクターフィギュアをゲーム機の取っ手にあるチップセンサー部分に置くとそのキャラクターがゲームに登場し、プレイヤーと交流ができることから楽しさが増加する。
警察は、近頃各大手ネットオークションで任天堂の商標の模倣品が出回っていることを発見。それらは、「amiibo」を搭載した「カード」の販売で、ネット上で「amiiboフィギュアではなくNFCカード」や「NS NFCツールカード、コレクションカード、自家製カード」等のキーワードで大量販売されており、1枚の価格は16台湾元(約57円。正規品のamiiboフィギュアの販売価格は500台湾元~600台湾元(1,800円~2,100円))で、消費者に安くて質の良い正規品ゲームのカードが買えると誤認させ販売していたが、オリジナルメーカーはこれらの商品を生産していない。
保二隊刑事警察大隊偵一隊はオリジナルメーカーから通報を受け、調査を強化した結果、ネット市場で模倣品が専門販売されていることを発見した。著作権法違反の疑いの上、取引量が多いことから1月16日、台北市信義区の呉の家宅捜索を行い、模倣品のamiibo NFCカード6,850枚を押収した。
警察の調べによると、呉はこれらのamiibo NFCカードを中国のタオバオ(淘宝)からインターネットで毎月約8,000枚を購入し、売り切れ次第購入していた。これまで約1年間販売していたという。市場権利侵害額は約300万台湾元(約1,000万円)にのぼると見ており、また呉の取引量から計算したこれまでの利益は少なくとも100万台湾元(約360万円)を越えると見ている。取調べの後、著作権法違反で呉を書類送検した。
警察は、商標権者及び消費者の権益を確保するため、引続き知的財産権侵害の取締りを強化し、不正行為撲滅の決意を政府に宣言したので、民衆はくれぐれも公然と法を犯さないようにと注意喚起した。
※本文章は『台湾知的財産権ニュース』から転載されたものです。その詳細は下記リンクによりご参照ください。
http://www.chizai.tw/magazine.php