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直近10年における商標案件の出願分析と産業発展の趨勢

2020/06/29 IP 統計

https://www.tipo.gov.tw/tw/cp-87-878248-9f1f7-1.html

知的財産局は本年、WIPO IP統計データセンターが毎年定期的に発行する「年次世界知的財産指標(WIPI)報告書を参考に商標出願の際に依拠する商品・サービス国際分類表(ニース分類)を一定の割合で加重した計算方法で分類を十大産業類別に分類し、10年間で77万件以上の商標出願を整理してまとめ、データクリーニング、数値転換、統合分類等を実施し、「20102019年の産業別商標出願の動向分析」報告を完成させた。またそれと同時に最新版のWIPI 2019報告を引用し台湾の2019年度出願データ資料と相互比較し、台湾とその他の国々の産業別比重の差異を示し、産業のポートフォリオ、ブランド開発、市場動向の理解の参考とする。

 

今回の商標出願分析報告のポイントは以下の通り。

直近10年における台湾人による商標出願ではいずれも「農業食材」の産業別が最も多く、例年の出願全体に占める割合は19.2%~21.6%である。

次に多い産業は「商業金融」で、WIPOの産業分類を照らし合わせてみると、ニース分類第35類の卸売・小売、広告マーケティング、輸出入代行等のビジネスサービス分野及び第36類の金融サービスが含まれる。3位の「健康医療」産業は第3類及び第5類が含まれ、美容・化粧・洗浄剤と医薬・医材等の商品である。

 

直近10年における外国人による出願では、「技術研究」が最も多く、例年の出願件数に占める割合は16.819.3%で、緩やかに成長している。WIPOの分類に照らすと3C設備、科学技術研究開発、法律サービス等が含まれる。また、ここ10年の外国人による出願は、日本、米国、中国が上位3位を占めており、この3ヵ国の出願総数は外国人による総出願件数の半数以上となっている。なお、産業類別2位は「健康医療」、3位は「農業食材」である。

 その他のWIPO WIPI 2019(データは2018年)と各国データの比較

1. 台湾商標出願の指定区分数は109,000余りで、世界17位。

2. 台湾商標登録の指定区分数は93,000余りで、世界15位。

3. 台湾が受理した外国人による出願の指定する商品とサービスの割合はWIPOの統計結果に近い。(TIPO:商品71.2%、サービス28.8%、WIPO:商品68.9%、サービス31.1%)

4. 台湾が受理した外国人による出願のうち、産業別上位4位である「技術研究」、「健康医療」、「農業食材」及び「服飾・アクセサリー」は、順位は若干異なるがWIPOが分析した各国の外国人出願案の産業別上位4位と同じであり、グローバル化の波の下、各国の主力発展産業は日一日と類似してきていることを示している。

 

昨今、世界の経済貿易活動は新型コロナウイルス感染の蔓延により劇的に変化し、経済情勢は不確定性を増してきているが、台湾は常に経済貿易活動力及び起業家精神にあふれた人々が多く、アフターコロナにおいては、飲食・ホテル・観光産業の内需市場の再活性化に対応し、「農業食材」産業類別への出願が引き続き増加することが期待されている。また、防疫成功の表れとして、近年台湾は医療・バイオ産業の推進に大量の資源を投入し、川上・川下製造業者の堅固なバックグラウンドを補助し、地域市場さらには世界の医療物資供給の役割として、「健康医療」産業類別において非常に大きな発展の機会を持ち、関連産業が「国家チーム」という名分で懸命に努力するほか、事前準備と柔軟な対応で自社ブランドの歩みを加速させることを期待している。

 

※本文章は『台湾知的財産権ニュース』から転載されたものです。

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