ダイムラーに販売禁止のリスク、モバイル特許訴訟でシャープに敗訴
2020/09/11 国際ドイツの自動車メーカー、ダイムラーはモバイル技術の特許訴訟でシャープに敗訴した。これに伴いダイムラーは国内での自動車販売が禁止される恐れがある。3週間前にも、フィンランドの通信機器メーカー、ノキアとの訴訟で同様の判決が出ている。
ミュンヘンの裁判所は10日、ダイムラーがライセンスを持たずにシャープの技術を使用していたとの判断を示した。これに伴いシャープはダイムラー車の販売を禁止できる。今回の訴訟は特許保有者からライセンスを取得することを求めてダイムラーを提訴している複数のハイテク企業とダイムラーの幅広い争いの一部。一方、ダイムラーはライセンスが同社のサプライヤーに供与されるべきだと主張している。
ダイムラーは上訴する方針を示すとともに、生産・販売の停止は見込んでいないとした。シャープはライセンス1件をサプライヤー1社に供与した後に訴訟の一部を撤回しており、これはダイムラーが目指す形式が機能することを示すものだと、同社は主張した。
裁判所はこの日、担保を550万ユーロ(約6億9000万円)に設定した。ドイツの法律では、上訴が行われた場合、勝訴した側が担保を納めない限り判決は施行されない。
※本文章は『Bloomberg』から転載されたものです。