欧州裁、コカ・コーラのボトルに立体商標認めず[食品]
2016/02/25 国際欧州一般裁判所は24日、米清涼飲料大手コカ・コーラが主力製品「コカ・コーラ」のボトルに立体商標が認められなかったことを不服とした申し立てを却下する判決を下した。欧州共同体商標意匠庁(OHIM)は2014年3月、同社の立体商標出願を拒絶していた。
「コンツアー(contour)ボトル」と呼ばれるコーラのボトルは、カカオ豆のイラストからヒントを得てデザインされ、米国では1915年に意匠登録された。オリジナルはボトル下部に溝が刻まれていたが、コカ・コーラは下部の溝のないデザインの現行モデルについて、オリジナルのボトルが「自然に進化した形状」と説明。金属、ガラスおよびプラスチックそれぞれについて商標を認めるよう求めていた。
欧州一般裁判所は今回、問題のボトルは「市場に出回っている他社のボトルと比べて特徴的な点は認められず、消費者がこれをデザインによって他社の製品と区別するのは困難」と結論付けた。コカ・コーラは最高裁に相当する欧州司法裁判所へ上告することが可能だ。
立体商標は、立体的な形状そのものに認められた商標で、日本では不二家のキャラクターのペコちゃんとポコちゃんの人形や、ヤクルト本社の「ヤクルト」の容器などが登録を認められている。コカ・コーラのコンツアーボトルは、米国や日本では立体商標登録されている。[EU規制]
本文章は『NNA.EU』から転載されたものです。