味の素、グルタミン酸ナトリウム製法特許侵害で韓国企業を日独で提訴
2016/08/03 国際味の素は8月2日、うま味調味料「味の素」の主成分であるグルタミン酸ナトリウムの製法に関する特許侵害で、韓国食品大手のシージェイ チェイルジェダン社とその関連企業3社(CJグループ)を、東京地裁とドイツのデュッセルドルフ地裁に8月1日付けで提訴したと発表した。
CJグループは、傘下のインドネシア法人でグルタミン酸ナトリウム製品を生産し、各国で販売しているが、味の素は、その製造方法が自社の特許を侵害しているとの見解に至ったので、CJグループに対して侵害製品の販売差止めと、過去販売分の損害賠償を求める訴訟を起こしたと説明している。
味の素は、グルタミン酸ナトリウム製造のグローバル・リーディング・カンパニーとして、資源利用効率の高いグルタミン酸ナトリウム製造技術の創出に向けて研究開発に集中的な投資を行っており、知的財産権の侵害はこのような努力を阻害するものとして、引き続きその権利を守るため正当な法的保護を求めていくとしている。
なお、味の素は今年5月にも、CJグループに対するトリプトファンの製法特許侵害訴訟を、米、仏の関連会社とともに、米、独で提起し、侵害製品の販売差止めと過去販売分の損害賠償を求めている。
本文章は『知財情報局』から転載されたものです。