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アディダスが撤退?「Arc’teryx」が「Terrex」の障害となった事例

2024/01/26 国際

アディダスは世界的に有名なスポーツ・レジャーブランドで、そのロゴはほとんどすべての製品にあしらわれている。

 

アディダスはまた、同社のアウトドア製品群を販売するために立ち上げられた「Terrex(テレックス)」など、いくつかのサブブランドを持っている。アディダスはカナダのバンクーバーにテレックス・ショップをオープンしたが、その数軒隣には同じくアウトドア製品を扱うカナダのブランド「Arc’teryx(アークテリクス)」があった。  

 

アークテリクスの親会社であるAmer Sports Canada(以下、「アメアスポーツ」)は、「Terrex(下図)」と「Arc’teryx」が似ていると気づき、消費者がテレックス・ショップとアークテリクス・ショップを混同するとして、アディダスのサブブランドを提訴した。アメアスポーツはまた、「Terrex」ロゴの前に配置されているアディダスの特徴的なスリーストライプス(3本線)のロゴが、「Arc’teryx」ロゴの「A」の文字に似ていると主張した。さらに、アメアスポーツが雇った調査員は、テレックス・ショップで働いていたスタッフが、少なくとも100人の買い物客がアークテリクス・ショップだと思って入ってきたと話したと報告している。

 

バンクーバーの州最高裁判所は、2つのブランドの類似性と混同の虞は明白であるとの判決を下した。アディダスはカナダで承認された商標登録を持っていなかったことから、アディダスはテレックス・ショップの看板を隠すよう命じられた。一方、アークテリクスは、この商標権侵害事件によって損害を被ったかどうかを立証する責任がある。

 

大手ブランドはしばしば新しい商標を発表するが、それらの商標が複数の国で使用可能かどうかを確認することは大変な作業であり、この事例が示すように、時にはうまくいかないこともある。このような事態に先手を打つには、新たに進出する国で商標を使用し始める前に徹底的な使用可能性調査を行うことがとても重要だ。複数の国を同時に調査できる「Multisearch®」を使う方法もある。 

 

本文章は『TMfesta』から転載されたものです。

經通國際智慧產權事務所

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