台湾でポケモンGOが配信されない理由 ーー 特許侵害が理由か
2016/08/04 台湾大人気スマートフォン向けゲーム「ポケモンGO」が台湾で配信されない理由として、台湾メディアの商業周刊が、特許侵害が理由であると報じています。
商業周刊によると、アジアで日本や香港でポケモンGOの配信が開始されている中、台湾での配信が開始されない可能性として台湾在住弁理士の王信氏が保有する特許『真實世界之網路遊戲 ONLINE GAME IN REAL WORLD』が関係しているのではないかとして、王信氏とのインタビュー記事を掲載しています。
王信氏が保有する特許は「ゲームと実際の地図データを結びつけて、外でもネットゲームが遊べる」というもので、Niantic社が開発した『Ingress』と「ポケモンGO』のゲームシステムが特許の一部分と酷似してるとして、今年1月に特許侵害を理由にNiantic社を相手取り、台湾知的財産裁判所に訴訟を提起したと語っています。また、和解金としてNiantic社に1億台湾ドル(約3億円)を求めましたが、同社の弁護を務めるFenwick & West LLPとの和解交渉は破局したとしており、裁判が今年8月に開廷される予定となっています。
台湾の特許庁 (經濟部智慧財產局) のサイトで検索してみたところ、『真實世界之網路遊戲 ONLINE GAME IN REAL WORLD』は王信氏が発明人として確かに特許庁に2006年に申請しており、2008年に受理されていることが確認できました。
王信氏は複数の現地メディアに対し、「私自身も早くポケモンGOを遊びたいし将来合作出来るようこともあるかもしれないので、早くNiantic社と和解をしたい」と語っています。
各オンラインゲームのサーバー稼働状況が国ごとに確認できる「MMO Server Status」では、7月28日現在も稼働サーバー一覧にTaiwanの名前が連ねておりNiantic社が今もなお台湾での配信準備を進めていることは間違いなさそうです。
本文章は『MONOLOG』から転載されたものです。