中国企業の「紀州」は無効
2016/08/20 中国中国の2企業が「紀州」を含む商標2件を出願したことを不当として、中国関係機関に無効を訴えていたことについて和歌山県は19日、異議が認められたと発表した。県産業技術政策課は「和歌山のブランドを守るため、引き続き監視をしたい」と話した。
無効が認められた商標は、中国企業がビール以外のアルコール飲料の分野に出願していた「紀州伊始」(「伊始」は元祖の意)と、香港企業が玩具や遊戯用具、運動用具の分野に出願していた「紀州」。
「紀州伊始」は13年10月に出願の公告を確認し、県が翌14年1月に「中国商標局」に異議を申し立てていた。15年8月に異議が認められた。
「紀州」は12年8月に公告。その後、紀州製竿(かん)組合の「紀州へら竿(ざお)」のロゴの一部の無断使用も分かった。県が11月に中国商標局に異議申し立てをしたが「『紀州』は中国で一般に認知されていない」などの理由で棄却されていた。県は14年4月に中国商標評審委員会に不服審判請求をしたところ、15年9月に請求が認められた。
いずれも異議申し立てや不服審判請求が認められてから、相手企業から不服申し立てがなかったことや商標のデータベースから削除されたことを受け、今年7月に無効の確定を確認した。県によると、中国企業が実際にこの商標を使用した商品を製造販売していたかは分からないという。
本文章は『AGARA紀伊民報』から転載されたものです。