ファーウェイ、米通信ベライゾンを提訴 特許侵害で
2020/02/06 国際中国通信機器最大手の華為技術(ファーウェイ)は6日、特許侵害で米通信大手ベライゾン・コミュニケーションズを米テキサス州の連邦地裁に提訴したと発表した。通信関連の特許12件が侵害されたとして賠償を求める。ファーウェイは米国で別の通信会社から企業秘密を盗もうとした罪に問われ裁判で争っており、知財に絡む法廷闘争が広がっている。
訴状によるとファーウェイは通信網の運営などに関する特許について、ベライゾンがライセンス契約を結ばず不当に利用していると主張している。ファーウェイはベライゾンと2019年2月から複数回交渉したが、合意に至らなかったため訴訟に踏み切ったという。
ファーウェイの宋柳平・最高法務責任者は6日の発表文で「ベライゾンの製品とサービスは、ファーウェイが長年研究してきた特許から利益を得ている」と主張し、利用料を払うことなどを求めた。ファーウェイ関係者は今回の訴訟について「純粋にビジネス上の話だ」と述べ、政治的な思惑はないとしている。
米司法省は19年1月、イランとの違法取引や企業秘密の窃盗などの罪で、ファーウェイや同社の孟晩舟・副会長兼最高財務責任者(CFO)を起訴している。米司法省はファーウェイが、米通信大手TモバイルUSからロボットの技術を盗んだとしている。一方、ファーウェイは19年3月、米政府機関による同社製品の調達を禁じる法律が米憲法違反だとし、米連邦地裁に提訴している。
※本文章は『日本経済新聞』から転載されたものです。