海賊版の任天堂ゲーム機を販売 40億台湾元の権利侵害
2025/07/09 台湾日商任天堂は、不法業者が許諾を得ていないゲームソフトのゲーム機「月光寶盒」を台湾のインターネット上で販売していることを発見し、台湾に赴き告訴した。その後、刑事警察局知的財産権捜査大隊(刑事局知財大隊)が追跡調査を行ったところ、5人の台湾人販売者を発見し、新北、桃園等で次々に李(男)らを出頭させた。販売した海賊版ゲームソフトは500万セット、権利侵害市場価格は40億台湾元(約201億円)を超えると推定される。取り調べの後、《著作権法》違反等の疑いで、事件はそれぞれ新北、桃園、新竹、高雄等の地検署へ送られた。
刑事局知財大隊は昨年9月、日商任天堂株式会社から、不法業者がECプラットフォームを利用し、許諾を得ていないゲームソフトのゲーム機「月光寶盒」を大量に販売しているとの通報を受けた。プロジェクトチームが追跡調査した結果、李(41歳、男)、匡(24歳、男)、林(52歳、男)及び陳(38歳、男)ら4人の販売者が中国から商品を輸入し台湾で販売していることが判明した。昨年末に新北市中和区、桃園市亀山区、新竹県竹北市、湖口郷で次々に捜査を行い、PCサーバー、ハードディスク、海賊版ゲーム機とメモリー等の証拠物を押収した。
また、プロジェクトチームは今年2月、高雄市鳳山区で海賊版ゲーム機の大型組立工場を取り締まった。警察側は、蔡(31歳、男)が、中国業者に最高規格の海賊版ゲーム機の部品を発注して台湾に輸入した後、ECプラットフォームで販売し、顧客の要望に応じて「カスタマイズ化」し、異なるゲームコントローラー等の機器を組み立てて販売していたことを把握した。警察は、ノートパソコン、スマートフォン、91台の海賊版ゲーム機、100枚以上のマザーボードとゲームコントローラー等の証拠品を押収した。
事件全体で、172台のゲーム機、114枚のゲーム機マザーボード、23個のハードディスク、128枚のR4アダプターカード及び230枚のメモリーカードが押収された。警察は、押収したゲーム機の中には海賊版ゲームソフトが概算で500万セット以上もあり、権利侵害市場価格は40億台湾元(約201億円)超と見ていると発表した。事件は今年5月、《著作権法》、《商標法》違反等の疑いで、新北、桃園、新竹、高雄地検署へ送られた。
※本文章は『台湾知的財産権情報サイト』から転載されたものです。