GENKI LABO、商標を出願され「存続の大危機」「打つ手がない」
2022/10/15 日本10月14日、「GENKI LABO(ゲンキラボ)」(登録者数62万人)が、「助けてください」を投稿しました。
GENKI LABOとは、「世の中は全て科学でできている」「人の夢を実現させる魔法のような科学の芽を育てたい」をスローガンに、サイエンスアーティストの市岡元気が立ち上げた会社です。市岡は「米村でんじろう」(同17万人)のプロダクションでスタッフを務めたのち、数々のサイエンスライブやオンラインでも実験教室を開催するほか、「はじめしゃちょー」(同1030万人)や「東海オンエア」(同668万人)をはじめとした、多くのYouTuberの実験協力も行ってきました。
そんなGENKI LABOは、「存続の大危機」にあると明かします。視聴者からの情報で、第三者の中国人によって「GENKI LABO」という商標が出願されていることが分かったのだとか。出願は区分16類という、紙製品や文房具を対象としたもので、この出願が受理されてしまうと、本家のGENKI LABOが販売する書籍や文房具のロゴなどに「GENKI LABO」と表記できなくなってしまいます。本来であれば先に出願するべきだったと市岡は言いますが、区分のすべてに出願するにはお金がかかることから、出願していなかったようです。
この件について知財総合支援窓口に相談した助手の「実験君」によると、出願するのは簡単でも、取り消すことは難しいのだそう。また、出願者は商標権によってライセンス料を請求する目的で活動しているものと推測され、このような「横取り商標」と呼ばれる事例は近年増えてきているといいます。YouTube界でも商標に関する問題は後を絶ちません。
実験君が弁理士に商標の取り消し方法について相談したところ、特許庁に「GENKI LABO」と表記されている本をいくつか提示し、以前から「この商標を使っていて、広く知られてるものだ」と承認されれば、取り消しの意見書が提出できると説明されたのだとか。
しかし、これまで市岡が出版してきた書籍には商品としてのGENKI LABOのロゴや名前を使っておらず、また、ロゴが入っている実験キットや缶バッジは今回問題となっている区分16類とは異なり、区分28類のおもちゃに該当します。過去にはロゴ入りノートを販売した実績はあるものの、よほどのヒット商品でなければ1つの商品では「広く知られている」ことの証拠にするには難しいのだとか。
市岡は登録受理の阻止に、もはや「打つ手がない」と途方に暮れます。商標権の登録は、「早い者勝ち」であるため、今回の件を受けて市岡は、実験キットなどの28類と、YouTubeの動画が該当する41類に対して商標を出願するようです。
「もし商標権を侵害した場合、商標権を侵害したものは10年以下の懲役又は1000万円以下の罰金に処する」と商標法にあり、市岡は「ヤバい」とコメント。
「YouTuberの皆さんもこれ危機ですね。皆さんも41類はちょっと、登録しといた方がね、確実ですね。みなさん商標権、お気をつけ下さい」と注意喚起し、商標権に関して詳しい人がいれば連絡してほしいと呼びかけました。
※本文章は『モデルプレス』から転載されたものです。