商標権侵害訴訟 英Superdry、台湾Superflyに勝訴
2015/11/14 台湾洋服ブランド「Superdry」を生産・販売するイギリスのDKH社は、自社商標を偽る可能性があるとして、商標「Superfly」を登録したファッションブランドTシャツを販売する台湾の勤美服飾行を訴え、その登録商標の取消を求めた。知的財産裁判所は、両商標の外観が近似し、関連消費者が混同誤認する恐れがあると認め、しかも「Superdry」の登録が早かったため、経済部知的財産局による「Superfly」の登録査定は取り消すべきと判断。
DKH社によると、同社は1985年にイギリスで設立され、「Superdry」を登録商標としてメンズ・レディースのコート、ジャケット、Tシャツ、ポロシャツ、インナー、水着、履物などを生産・販売し、イギリスで約100店舗を展開している。
2005年に台湾で「Superdry」の商標登録を行った。それに世界中において40以上の店舗を展開し、ネット通販によって101カ国で販売していて、知名度の高いブランドである。
勤美服飾行が2012に登録出願した「Superfly」は、明らかにDKHの「Superdry」を模倣したもので、同じく8つのアルファベットで構成し、スペリングも「S」から始め「y」で終わり、その上フォントと読みも近似することで、関連消費者に混同誤認の恐れをもたらしやすいと、DKHは「Superdry」への商標権侵害だと主張した。
一方、勤美服飾行は、同社は台北の五分埔で起業し、デザインTシャツを販売している。Tシャツにデザインされたアルファベットを入れるのはその特徴で、わざと「Superdry」を模倣することはない。そして単語の観念からみると、「Super」は素晴らしい、「fly」は飛行、「dry」は乾燥の意味で、両者の意味が違い、関連消費者の混同誤認を招くことがないと反論した。
知的財産裁判所は、「Superdry」と「Superfly」を上下並びに比べると、相違するところは「dr」と「fl」だけで、一見すると確かに混同誤認の可能性があり、「Superdry」は2010年から2012年に台北MRTの車両内と新聞などの媒体に広告を出し、しかも「Superdry」の商標登録が早かったため、消費者にとってより馴染んでいる商標であると示した。従って、「Superfly」は「Superfly」への商標権侵害を認め、13日に「Superfly」の登録査定が取り消すべき判決を下した。この判決に対しは、当事者が上訴することができる。
※本文章は『China Times』から翻訳されたものです。