ロッテリア ポテト販売中止へ 「黒七味」が商標侵害 京都・原了郭に謝罪
2015/10/28 国際ロッテリア(東京都新宿区)が今年9月に発売したポテトフライの期間限定商品が、香辛料販売老舗の原了郭(はらりょうかく)(京都市東山区)が持つ「黒七味」の商標を侵害したとして、販売を中止していたことが28日、分かった。ロッテリア側は原了郭に謝罪した。
問題の商品は、ロッテリアが9月17日に発売したご当地ポテトフライ「京都黒七味風味」。ポテトに購入客が香辛料を振りかけるもので、全国約450店で販売されていた。
発売後、原了郭側が「黒七味」の商標を侵害し、味も違うとして、10月5日付で内容証明郵便で指摘した。ロッテリア側は同日、商品の販売を取りやめ、同13日に原了郭本社を訪れ、謝罪した。
ロッテリアは「黒七味」の商標登録を知らず、15日付で同社のホームページに「関係者の方々に多大なるご迷惑をおかけしました」とする謝罪文を掲載した。問題の商品は、原了郭の「黒七味」とは「味・品質等一切の類似点はございません」と説明している。
原了郭は元禄16(1703)年に創業し、一子相伝で薬味などの香辛料を製造、販売する京都・祇園の老舗。同社の「黒七味」は独特の濃い茶色が特徴で、唐辛子やごまなどを使い、独自の製法で作る。
同社の関係者は、今回のロッテリアのポテト商品は「味が似ても似つかない」と指摘し、「(黒七味の味が)誤解される形で全国へ広がることを防ぎたかった」と話している。
本文章は『産経ニュース』から転載されたものです。