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米ヤフー、特許資産を10億ドル超で売却へ=関係者

2016/06/08 国際

米ヤフーが約3000件の特許の競売に着手した。売却額は10億ドル(約1070億円)を超える見通しだ。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

 

 関係者の1人によると、同社はここ数週間、多くの買い手候補に書簡を送付している。売却対象には同社独自の検索技術も含まれている。

 

 ヤフーは、事前入札の期限を6月中旬に設定。特許の売却を専門とするブティック型投資銀行ブラックストーンIPに競売の実施を依頼した。

 

 ヤフーの広報担当者は、約3000件の特許(出願中のものを含む)の売却を検討していることを認めた。発表文では「インターネット業界で事業を展開している企業にとって、最も先駆的かつ基本的なネット検索・広告関連特許の一部を取得するまたとないチャンスになる」としている。

 

 一方でヤフーは、中核のインターネット事業の売却手続きを進めている。事情に詳しい関係者がウォール・ストリート・ジャーナルに語ったところによると、買い手候補の筆頭と見なされている米通信大手ベライゾン・コミュニケーションズは2次入札の期限である6日までに約30億ドルの買収案を提示した。

 

 この数字は中核事業に対する当初の見積額を下回るかもしれないが、それはベライゾンの提示額にはヤフーの最も価値ある特許資産の大部分が含まれていないことが一因だ。アナリストらは以前、中核事業の売却額は40億~80億ドルになるとの見方を示していた。

 

 特許の中にはオンライン広告会社オバーチュアがグーグルを特許権侵害で訴え、その後オバーチュアを買収したヤフーが最終的にグーグルから特許の使用権と引き換えに3億ドル相当の株式を勝ち取った特許も含まれている。 

 

 ヤフーの広報担当者は、500件の米国特許と600件余りの出願中の米国特許については中核事業の売却の一環として売却することを明らかにした。事情に詳しい関係者によれば、これらの特許はヤフーのネット事業の基盤となる技術が含まれる。

 

 ヤフーはすでに、戦略的買い手や未公開株投資会社、知的財産を投資対象とする投資会社に入札を要請したという。何社が関心を持つかは不明だ。

 

 米ノースカロライナ州ローリーの特許法律事務所エンビジョンIPのマネジング弁護士、モーリン・シャー氏は、米アルファベットとマイクロソフトは買い手候補に間違いなく含まれていると述べた。アルファベットとマイクロソフトはコメントの要請に応じなかった。 

 

 特許の競売は予測がつかないことでよく知られており、訴訟で他社に対して特許権を主張できるかどうかや、特許が戦略的なものと見なされているかどうかが価格を左右することが多い。

 

本文章は『THE WALL STREET JOURNAL』から転載されたものです

經通國際智慧產權事務所

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