和牛ロゴマーク刷新 「日本産」を強調 中央畜産会
2017/01/03 国際日本産和牛の海外での認知度を高めようと、中央畜産会は、海外で販売する牛肉に貼り付ける新たなロゴマークを作った。現行のデザインと比べ、「JAPAN」と大きく表記した。日本産であることを強調し、オーストラリア産「WAGYU」などと混同されるのを避ける狙いがある。1月から各国で商標登録申請を始める。
現行のロゴマークは欧米やアジアを中心に、42カ国で使用している。流通事業者らが売り場に並ぶ牛肉や商品証明書などに貼り付け、PRに役立てる。今後は新たなロゴマークと、現行の物を併用して販促に力を入れる方針だ。
新たなロゴマークを作成したのは、現行のデザインにある「WAGYU」の文字がWAGYUとして販売しているオーストラリア産牛肉との混同を招くと政府・与党から指摘されたのがきっかけ。日本産和牛の知名度がいまひとつの国もあり、対策が求められていた。
新たなロゴマークでは、日本産であることを強調。中央畜産会は「英語の『WAGYU』表記はなくても、漢字の『和牛』はデザインに残る。日本のブランドをPRできる」と期待する。
農水省によると、2015年の牛肉輸出額は110億円と、畜産物で最も多い。16年は、これを上回るペースで増えている。同省は「新たなロゴマークを、オールジャパンでの販売体制の強化に生かしたい」(食肉鶏卵課)と意気込む。
本文章は『日本農業新聞』から転載されたものです。