他人の不正登録を防止、アリババはアリの親族を
2017/06/18 中国商標出願
世界で有名なブランドが中国で商標模倣された事件はよく見られる。同一又は類似の商標は他人に不正登録されないように、大手企業は自社ブランドの模倣商標、例えばアリババは「阿里叔叔(訳注:アリ叔父)や阿里姑姑 (訳注:アリ叔母)」などを商標出願するような奇策を講じた。
中国の澎湃ニュースによると、有名ブランドは中国で不正登録されないように、
大量の防衛目的の商標が出願されたという。北京志霖弁護士事務所の趙占領副主任は、「大手企業がこの対策を立てたのは、自社ブランドが模倣されて不正登録されたり、公衆に誤認誤信されたりすることを防ごうとするからである」と述べた。
例えば中国のスマホメーカー小米(シャオミ)は、「藍米」、「黒米」、「紫米」、「橙米」、「緑米」、「黄米」などを商標出願した。また、アリババは、「阿里爸爸(アリパパ)、ALIPAPA」、「阿里媽媽(アリママ)」、「阿里姊姊(アリ姉)」、「阿里妹妹(アリ妹)」、「阿里姑姑(アリ叔母)」などを商標出願した。
スターバックスも中国語表記が「星巴客」であるため、「新巴克」、「星星巴」、「新巴客」、「興巴克」、「幸巴克」、「薪吧客」、「巴克星」、「三巴克」、「希巴克」、「鮮巴克」、「巴克」、「星巴」、「星克」などを含めて、中国語の発音や外見が類似する大量の防衛目的の商標を出願した。
趙氏は、「企業が大量の防衛目的の商標を出願すると、商標を維持するためのコストが軽くなく、また存続期限になると更新の費用もかかるので、コスト負担の増加になる。ただ、短期的に「模倣商標」の出願は企業にとって現実的な選択肢であり、コスト負担が増加するにもかかわらず、より全面的な商標への保護を図るには、やはりこういった商標保護戦略を採るしかできない」と述べた。
本文章は『The Liberty Times』から転載されたものです。