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グッチが「CUGGL」の商標登録異議申し立ても特許庁が請求棄却

2022/09/05 日本

「グッチ(GUCCI)」が、文字の形状が酷似していることなどを理由に「CUGGL」の商標登録に関して特許庁に異議申し立てを行ったが、712日付で棄却されたことがわかった。

 

当該商標は、「CUGGL」の欧文字の底部の一部が隠れるようにピンク色のペンキが塗られたデザインで、20215月に認可されたもの。商標を使用する商品・役務のカテゴリーとして「被服、ガーター、靴下留め、ズボンつり、バンド、ベルト、履物、仮装用衣服、運動用特殊衣服、運動用特殊靴、帽子」を指定している。

 

グッチ側はペンキ部分によって各文字の全体の形状がはっきり視認できないことから「GUCCI」の文字を彷彿とさせ、グッチの商品だと誤認される可能性が高く、「引用商標に化体した信用、名声及び顧客吸引力にただ乗りすることによって、不当な利益を得るという不正な目的をもって、本件商標を採択、使用しているものといわざるを得ない」として商標登録の取り消しを求めた。

 

これに対し特許庁は、申立人であるグッチは世界的に著名な商標であることや「CUGGL」が辞書に登録されている言葉ではないことから特定の観念が生じず混同されにくいとし、「GUCCI」と「CUGGL」では綴りが明らかに異なると見解を示した。また、当該商標の称呼は「シーユージージーエル」であり「グッチ」と音が異なることから「互いに紛れるおそれのない非類似の商標である」とした。これらのことから、同商標が不正の目的を持って登録出願されたものとは認めることはできず、商標法には該当しないとしてグッチの請求を棄却した。

 

なお、マークス国際弁理士事務所によれば、オンラインショップ「parodys」で同商標をプリントしたTシャツが販売されていたが、ロゴはペンキの文字部分を覆う範囲が広がり、GUCCIとより判別しにくいデザインだったという(830日時点で当該商品のページは確認されず、非表示となっている)。

 

商標出願を行ったのは黒川暢朗氏。同氏はこれまでにも「ニャンピオン(Nyanpion)」や「パパゴリラ(papagorira)」「アジデス(azides)」など、さまざまなブランドを想起させるロゴを作り、商標を出願してきた。2020年には「ラコステ(LACOSTE)」のパロディブランド「オコシテ(OCOSITE)」の商標が登録されたが、ラコステ側の異議申し立てにより今年取り消された。

 

本文章は『FASHIONSNAP.COM』から転載されたものです。

經通國際智慧產權事務所

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