列車の写真「無断でポスター使用」東武鉄道子会社に賠償命じる
2023/02/08 日本撮影した列車の写真が無断でポスターに使用され著作権を侵害されたとして、埼玉県の男性が東武鉄道と子会社を訴えた裁判で、さいたま地方裁判所は子会社の責任を認め、50万円を支払うよう命じました。
埼玉県内に住む30代の会社員の男性は、趣味で撮影した列車の写真が東武鉄道の駅に掲載されたポスターに無断で使われ、著作権を侵害されたとして、東武鉄道とポスターを作成した子会社に125万円の賠償などを求めていました。
これに対して東武鉄道と子会社は、原告の写真は横から写したものでありふれているなどとして、著作権の侵害にはあたらないと主張していました。
8日の判決で、さいたま地方裁判所の倉澤守春裁判長は「原告の写真には創作性が認められ、子会社の従業員は原告の著作物としての特徴を保ったまま修正を加えポスターを作成した」として、一部のポスターに著作権の侵害があったと認めました。
そのうえで、子会社について「従業員が著作権を侵害していないか確認しないままポスターを利用したことは注意義務に反する」とした一方、東武鉄道については「子会社の従業員の監督義務があったと認めるのは困難だ」として、子会社に50万円の支払いを命じました。
判決について原告は、「主張が認められたことは大きな成果だ。社員教育をするなど事前に対策ができたはずだ」と話しています。
東武鉄道は「判決文の内容を確認したうえで、対応を検討して参ります」としています。
※本文章は『NHK NEWS WEB』から転載されたものです。