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「アディダス」VS「トム ブラウン」のストライプ商標権侵害訴訟 一審は「トム ブラウン」に軍配

2023/01/18 国際

「トム ブラウン(THOM BROWNE)」がアパレルなどに採用した4本線のストライプ柄やブランドのトレードマークでもあるトリコロールカラーのグロスグランリボンが「アディダス(ADIDAS)」の商標権を侵害しているなどとして、「アディダス」が約800万ドル(約10億円)の損害賠償求めて「トム ブラウン」を提訴している件について、8人の陪審員は「トム ブラウン」の商標権侵害を否定した。

 

トム ブラウン社は、「陪審員が、トム ブラウン社がいかなる時もアディダスの商標権を侵害していなかったと認定したことをうれしく思う。20年以上にわたり、『トム ブラウン』はラグジュアリーファッションのパイオニアとして、クラシックなテーラリングとスポーツウエアの感覚を融合させたユニークで独特なデザイン美学を示してきた。引き続きブランドの象徴となるクリエイティブな製品をデザインし、提供していきたい」とコメントした。敗訴したアディダスは、「陪審員の評決に失望しており、上訴の手続きを含め、引き続き知的財産の保護に努める」とコメントした。

 

最終弁論で「トム ブラウン」は「アディダスはストライプを独占していない」と主張。デザイナーのトム・ブラウンはブランド創業時からストライプをデザインに取り入れていたところ、2007年にアディダスから一部のデザインで採用した3本線のストライプ柄について警告を受けたため、衝突を避けるために4本線のデザインに変更したという。そこから10年以上両社は共存しており、アディダスは損害を被った証拠を提示していないと主張した。また、消費者が2つのブランドを混同しない要素として価格帯の差を挙げている。

 

これに対してアディダスは、1950年代から3本線のストライプを使用しており、Tシャツやスニーカーなど、アディダスが得意とするスポーツ関連製品にトム ブラウンがストライプを使用すると混乱を招く可能性があり、線の本数については遠くから見たときに本数を間違える消費者は依然として多く存在すると主張。また、アディダスが長年スポンサーを務めていたサッカークラブのFCバルセロナなどと「トム ブラウン」が提携してスポーツウエアビジネスを拡大しようとした動きを悪意の証拠として提示した。

 

アディダスが上訴した場合、二審では追加の証拠提出などは行われず、裁判官が一審の陪審員の判断プロセスや評決の内容が適切だったかを見直した上で判断を下す。

 

※本文章は『WWDJAPAN』から転載されたものです。

經通國際智慧產權事務所

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