高知県がEU、香港、シンガポールで「KOCHI YUZU」の商標登録
2016/12/09 国際高知県産ユズの海外でのブランド力を強化するため、高知県は欧州連合(EU)と香港、シンガポールで「KOCHI YUZU」を商標登録した。高知県内でユズを生産、加工する県内外の業者や自治体がユズ商品の販売活動などを行う際、無償で利用できる。高知県が12月8日発表した。
高知県は2017年1月にフランス・リヨンで開かれる見本市で、活用第1号として「KOCHI YUZU」ブースを出展し、「高知ユズの認知度アップに取り組む」としている。
商標は、ユズの青果や果汁などの輸出先のほか、需要が継続する可能性の高い六つの国や地域を選んで出願した。このうち、EUと香港、シンガポールでは「青果」「果汁」の双方で登録が認められた。
高知県地産地消・外商課によると、現在、単純な地名と固有名詞の組み合わせだけでは、商標を取ることが難しくなっている。
そうした理由から台湾とオーストラリアでは、登録が認められなかった。中国では「青果」の申請が通らず、「果汁」は審査が継続中という。
地域名や名産品などを冠した商標登録をめぐっては、中国企業が中国で「青森」などの地名を申請するなどして、国際的に問題となったことがある。高知県の出願は、そうしたトラブルを事前に回避する狙いもある。
「KOCHI YUZU」を使う場合は、事前に届け出るよう、高知県は呼び掛けている。
本文章は『高知新聞』から転載されたものです。